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2006年5月24日
韓国・ロシア・中国との会談。
アジア協力対話(ACD)出席のため訪れているドーハにおいて、同会議に出席されている国々と順次、二国間会談を行いました。
以下、そのうちの韓国・ロシア・中国との外相会談の概要を掲載します。


◎日韓外相会談 結果概要
 23日、麻生外務大臣は、アジア協力対話(ACD)の機会に、ドーハ(カタール)にて、潘基文(バン・ギムン)韓国外交通商部長官と会談したところ、その際のやりとりの概要は以下のとおり(会談は、約1時間30分行われた)。

1.総論
(1)麻生大臣より、この会談を海洋調査をめぐり一時緊張した日韓関係を落ち着かせ、大局的な見地から未来志向の関係を構築していく流れに戻す機会としたい、基本的価値観を共有し、共に米国との同盟関係にある日韓両国が、東アジアの安定と繁栄のため、対話と交流を強化し、具体的協力を積み重ねたい旨述べた。
(2)潘長官より、日韓関係には困難が続き残念だが、最も地理的に近いのみならず、基本的価値観を共有する国であり、一日も早く困難を克服し、未来志向の関係を発展させていきたい旨述べた。

2.交流・協力の推進
(1)潘長官より、観光交流の拡大に関する北側国土交通大臣と金文化観光部長官との共同声明、特に、地方交流、コリアウィーク、交流おまつり、日中韓の観光大臣会合を歓迎したい、また、外交当局間の対話を活性化していきたい旨述べた。
(2)麻生大臣より、国民レベルの交流はかつてないほど進展しており、互いの文化への関心も強い、日本のドラマやアニメの地上波による放送など、文化開放をさらに進めてほしい旨述べた。また、観光交流の拡大について、外務省としても後押ししていきたい、感染症に関する両国の国立研究所間の協力を歓迎する旨述べた。
(3)これに対し、潘長官より、高校生のホームステイ等の交流を進めることは大変良いことであるので検討したい旨述べた。また、日本のドラマやアニメに対する文化開放について、麻生大臣の発言に留意しつつ積極的に検討したい旨述べた。

3.過去をめぐる問題
(1)靖国神社参拝について、潘長官より、この問題がこれ以上日韓関係に負担とならないよう、賢明な対応をお願いしたい旨述べた。これに対し、麻生大臣より、日本の立場はこれまで繰り返し述べているところであり、自分自身の立場については、個人の信条と閣僚としての公の立場を踏まえ、適切に判断する旨述べた。
(2)第二期歴史共同研究について、潘長官より、早期に合同支援委員会を開催したい旨述べ、麻生大臣から、早期立ち上げ向けに向け努力していきたい旨述べた。
(3)在サハリン「韓国人」支援について、潘長官より、来年から永住帰国者支援を加速化したい旨述べた。これに対し、麻生大臣より、過去15年以上、約64億円の支援を実施しているが、今後とも可能な限りの協力を進めたい旨述べた。
(4)朝鮮半島出身者の遺骨の調査・返還に関し、潘長官より、協議を通じて具体的な成果を挙げたいとし、6月中に次回の政府間協議を開催する方向で調整することとした。さらに、麻生大臣より、7月中に日韓共同の実地調査を開始したい旨述べた。
(5)「強制動員」被害判定のための資料提供について、潘長官より、厚生年金名簿および供託金名簿の提供の要請があり、麻生大臣より、いかなる協力が可能か検討させたい旨述べた。
(6)ハンセン病療養所入所者への補償について、潘長官より、日本政府が先般、2名に対し補償金の支給を決定したことを評価し、更に前向きで柔軟な対応を期待する旨述べた。これに対し、麻生大臣より、認定資料の収集に苦労しているが、良く調整させたい旨述べた。
(7)麻生大臣より、こうした問題全般に関し、韓国国民の過去をめぐる心情を重く受け止め、引き続き人道的観点から対応していく旨述べた。

4.EEZの境界画定/海洋の科学的調査
(1)麻生大臣より、4月の次官協議での合意に従い、韓国が6月の「委員会」で海底地形名称の提案を行うことはないことを改めて確認したい旨述べたところ、潘長官より、韓国側の立場は既に日本側が理解しているとおりである旨述べた。
(2)麻生大臣より、EEZの境界画定交渉を6月12日及び13日に東京で行うことを提案し、潘長官もこれに同意した。
(3)麻生大臣より、この交渉においては海洋の科学的調査を巡る協力も取り上げたい、また、誠実に交渉し成果を求めたい、旨述べた。これに対し、潘長官より、次回の交渉が意味あるものとなることを期待する旨述べた。

5.北朝鮮問題
(1)麻生大臣より、拉致問題は日韓のみならず多くの国に共通する人道問題である、南北閣僚級会議で韓国が拉致問題を提起したことや先般の拉致被害者ご家族の訪韓を踏まえ、協力を進めたい旨述べた。
(2)これに対し、潘長官より、横田めぐみさんの事件には深い同情心を感じている、韓国側のDNA鑑定の結果を見て、どのような部分で協力できるか検討していきたい、関係国が協力して六者協議の再開に努力する必要がある、今後の南北閣僚級会合等を通じ、北朝鮮の六者会合への早期復帰を促し、状況を悪化させないよう自制を求めたい、共同声明の履行を進めるための作業を行うことも重要である旨述べた。

6.東アジア共同体
 麻生大臣より、東アジア首脳会談のフォローアップのため、外相会議の開催が重要である、日中韓で投資協定を進め、協力を深めたい旨述べた。これに対し、潘長官より、外相会議の開催は良い考えである、日中韓投資協定については三国のコンセンサスが必要である旨述べた。



◎日露外相会談 結果概要
 23日16時15分(現地時間)から約30分、第5回アジア協力対話(ACD)外相会合に出席するためドーハ(カタール)を訪問中の麻生外務大臣は、ラヴロフ露外務大臣との会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.日露関係
(1)両大臣の間で、6月のG8閣僚会合の際に日露外相会談を行うこと、及び7月のG8サミットの際に日露首脳会談を行うことを確認した。
(2)昨年11月のプーチン大統領訪日後、日露間の協力が進展していることを両大臣で確認した。この関連で、ラヴロフ大臣より、5月の日露合同油防除総合訓練の際のロシア機の事故における海上保安庁の救難活動に対して謝意表明があった。
(3)両大臣は、太平洋パイプラインに関する交渉を加速することで一致した。
(4)麻生大臣より、貝殻島周辺昆布操業が6月1日から開始できるよう働きかけた。これに対し、ラヴロフ大臣より、できる限り努力するする旨述べた。

2.サンクトペテルブルク・サミット
(1)北朝鮮問題
 麻生大臣より、北朝鮮問題、就中、核問題、ミサイル問題、拉致問題等の人権問題をG8閣僚会合及び首脳会合において取り上げることが重要である、サミットで力強いメッセージを出すべきである旨強調した。これに対し、ラヴロフ大臣は、議長国として、如何なるメンバーの如何なる問題提起であれ、しっかり対応する旨述べるとともに、拉致問題に関し、ロシアの北朝鮮への影響力を過信すべきではないが、ロシアは問題解決を北朝鮮に促してきている旨発言。
(2)イラン核問題
 麻生大臣より、イランの核問題について、G8閣僚会合及び首脳会合において、国際社会が一致して毅然とした態度を示すことが必要である旨指摘した。これに対し、ラヴロフ大臣は、議長国として、如何なるメンバーの如何なる問題提起であれ、しっかり対応する旨述べるとともに、イランの核問題は平和的外交交渉によって解決を図るべきである等露側の立場を説明。

3.国連安保理改革
 麻生大臣より、ロシアが我が国の常任理事国入りを一貫して支持していることを評価するとともに、多くの国の支持が得られる案を現在検討中である旨説明した。これに対し、ラヴロフ大臣より、幅広い一般的合意が得られる案であれば、ロシアとしては支持する旨述べた。



◎日中外相会談 結果概要
 23日夜(カタール時間)、麻生大臣はドーハにおいて李肇星外交部長との間で約1時間半にわたり日中外相会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.日中関係総論
(1)今回の会談では、率直かつ有益な意見交換を実施。日中両国はともに日中関係を世界で最も重要な二国間関係として重視。今回の会談を契機として日中関係の改善の流れが出来つつあると認識された。
(2)双方は、未来志向の日中関係を築いていくために、経済、科学技術、文化、青少年、政党、議会、安全保障のあらゆる分野での交流を一層進めることで一致。特に高校生等の青少年交流や来年の国交正常化35周年に向けた文化交流の重要性について議論。
(3)靖国神社について、中国側は引き続き関心を表明したが、麻生大臣は、日本のこれまでの立場を改めて確認するとともに、自分自身の参拝については、個人の信条と公的立場を踏まえて適切に判断していく考えである旨発言。

2.東シナ海
 東シナ海については、「対立の海」ではなく「協力の海」にするとの共通認識を再確認し、局長級協議を加速化することで一致した。また、不測の事態対応のための協議通報メカニズムの前向きの検討で一致。

3.地域・国際社会での協力
(1)北朝鮮
 六者会合の早期開催に向けて協力していくことで一致。当方から、拉致問題について協力を求めた。これに対し、中国側は問題の重要性を理解しているとしていた。
(2)APEC、ARF、ASEAN+3、東アジア首脳会議、ACDの各種地域フォーラムでの日中協力につき合意。
(3)国連改革
 国連改革に関する日中協議の早期開催で一致。




“きょうたろう”始まって以来最大のヴォリューム、しかも“官庁文学”になってしまいました。
今後はなるべく分かりやすいものになるよう、努めます。(汗)






< お知らせ 1 >
17日のこのコーナーで触れた“クールビズ”ですが、本日の衆議院議院運営委員会理事会にて、今年も昨年同様に行われることが正式に決定されました。


< お知らせ 2 >
23日、エジプト・カイロにて開催された、クレー射撃ワールドカップの女子トラップ団体で、日本が3位となりました!
個人では、中山由紀枝選手が4位と、惜しくも表彰台を逃したようですが、大健闘でした。
詳細については、当HPのリンク内にもある、日本クレー射撃協会のHPに後日、掲載されると思いますので、ご覧になって下さい。



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